
学校管理下でお子様が亡くなられた際、学校は遺族の意向に関わらず、記録確認や教員聴取による「基本調査」を行う義務があります。一方、第三者を交えた「詳細調査」や同級生へのアンケート等は、遺族の要望が尊重されます。いじめが疑われる場合は、法律に基づく「重大事態」として調査義務が生じます。調査対応は精神的負担を伴うため、窓口の一本化や記録を行い、無理をせず自身の心身を守ることを最優先にしてください。
突然の別れに、今はただ深い悲しみと混乱の中にいらっしゃることと思います。
「なぜ」「どうして」という問いが頭を離れない一方で、「そっとしておいてほしい」という気持ちも湧き上がり、心が引き裂かれるような思いをされているかもしれません。
お子様が亡くなられた原因や背景に、学校生活での悩みやいじめが疑われる場合、学校や教育委員会による「調査」が行われることになります。
しかし、悲しみの淵にいる中で、複雑な制度や学校とのやり取りに向き合うことは大変な負担です。
ここでは、文部科学省の「児童生徒の自殺が起きたときの背景調査の指針(令和7年12月改訂)」などに基づき、ご遺族が知っておくべき権利と、調査に向き合うためのアドバイスをお伝えします。
学校には「何があったか」を調べる義務があります

まず知っておいていただきたいのは、ご遺族が要望する・しないに関わらず、学校には「基本調査」を行う義務があるということです。
これは、学校にある記録(指導要録、日誌、アンケート、保健室の記録など)を確認し、教職員から話を聞き取り、事実関係を整理するものです。学校の管理下にあったお子様の命が失われた以上、学校が「何を知っていて、どう対応したか」を整理し、ご遺族に説明することは、学校としての最低限の責務だからです。
【アドバイス】
学校から「調査をしますか?」と聞かれた際、「そっとしておいてほしい」と答えても、この「基本調査」だけは行われます。
しかし、これはお子様の名誉を守り、生きた証を記録するためでもあります。無理に協力する必要はありませんが、学校が何を調べているのか、その報告はいつ受けられるのかについては、確認しておく権利があります。
「詳細調査」に進むかどうかは、あなたの意向が尊重されます

基本調査だけでは「なぜ」という疑問が解消されない場合、あるいは学校生活にいじめなどの要因が疑われる場合、第三者(専門家)を入れた「詳細調査」(第三者委員会などによる調査)へ移行することが検討されます。
この詳細調査を行うかどうか、あるいはどのように行うかについては、ご遺族の意向が非常に重要視されます。
【アドバイス】
•「同級生へのアンケート」をするかどうか
「噂になるのが怖いから、子どもたちへのアンケートはしないでほしい」という場合、その意向は尊重されるべきです。一方で、「友達が何か知っているかもしれないから聞いてほしい」と望むこともできます。学校はご遺族の了解なしに、勝手にアンケートや同級生への聞き取りを進めることは原則としてできません(自殺の事実を伝える必要があるため)。
•調査のメンバー(委員)について
調査を行うメンバーに、学校と利害関係のある人(顧問弁護士など)が入ることは避けなければなりません。ご遺族は、「公平・中立な人を選んでほしい」「こういう専門家を入れてほしい」と要望を出すことができます。
「いじめ」が疑われる場合は、法律(いじめ防止対策推進法)に基づく調査になります

もし、お子様が亡くなられた背景に「いじめ」の疑いがある場合、それは法律(いじめ防止対策推進法)上の「重大事態」となります。
この場合、学校や教育委員会は、法律に基づいて組織を立ち上げ、調査を行う義務が生じます。
【アドバイス】
学校が「いじめは確認できなかった」と言っても、ご遺族が「いじめがあったのではないか」と疑いを持たれている場合、学校は「重大事態」として調査を開始しなければなりません。
もし、手元に遺書、スマホの記録やメモ、友人からの情報など、いじめを疑わせる手がかりがある場合は、可能な範囲で学校や教育委員会(あるいは警察)に伝えてください。それが調査を動かす大きな力になります。
決して無理をしないでください

調査は長期間に及ぶこともあり、学校とのやり取りは精神的に大きな負担となります。
•窓口を一本化してもらう
学校からの連絡がバラバラに来ると混乱します。「連絡はこの教頭先生からだけにしてください」など、窓口を指定しましょう。
•記録をとる・書面を提出させる
学校との話し合いは、言った言わないのトラブルになりがちです。録音をしたり、信頼できる親族や弁護士などに同席してもらったりすることをお勧めします。
また、書面で説明させるのも一つです。
•「待ってほしい」と言っていい
心が追いつかないときは、「今は考えられないので、返事は来週まで待ってください」と伝えて構いません。
ご遺族のペースが最優先です。
おわりに

調査の目的は、誰かを責めることだけではなく、お子様がどのような思いで過ごしていたのか、その「真実」を明らかにし、二度と同じ悲劇を繰り返さないためのものです。
しかし、真実を知る過程は、時に痛みを伴います。どうか一人で抱え込まず、弁護士や被害者支援の専門家、各地の相談窓口などを頼ってください。あなたの心と体を守ることが、今は何よりも大切です。
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